大阪市東住吉区に建つ民家の改装です。北側に庭を配置するという旧来の日本家屋の構成を踏襲し、”暗さ”の価値へと取り組んだプロジェクトです。既存家屋は床面積に対して開口が少なく、ほの暗い空間が連なっていました。そこで唯一開放が取れる北面に大きな開口を設置し、プライバシー確保の為に前庭と木製格子を設けました。すると内外の明暗差によって外部からは内部は見えにくく、反対に内部からは視認性の高い外部空間が確保されました。庭に面したダイニングキッチンは生活の中心となり、前庭の植栽の手入れはお施主様の定年後の生活の楽しみとなっている様です。

所在地:大阪市東住吉区
竣工年:2007年
用 途:個人住宅
構 造:木造