私たちは”建築に何ができるだろうか?”ということを考えながら建物を設計しています。それは普段の生活の中で豊かな時間を増やすことであり、長く付き合える空間を作ることであり、街に表情を与えることであり、エコであることであり、時にはひとりの人の生活を形成することでもあります。そのために空間の構成を考え、仕上げの素材を考え、風の通り方を考え、形態を考え、収まりのディテールを考えます。そうした小さな思考を積み重ねて解きほぐしていくことで、諸条件を満たす一つの答えとしての建築が生まれるのだと考えています。

また、建築には単体としての責任を担うと同時に、社会に対する責任も担っています。それは単に外観を美しく整えるということではなく、建築はその時々の社会的状況から必要とされる物であり、その土地の風土を成熟させる触媒であるべきだということです。私たちが生きる現代社会では、コミュニティ問題や経済格差、循環型社会への転換等、都市化に伴う課題が蓄積しており、未だその解決は万全ではありません。アトリエ・ホロニカではコーポラティブハウス事業やリノベーション事業を、その建築的応答として位置づけ、実行してきました。こうした事業は時として手間がかかるものではありますが、着実に社会に根付く建築ができているという実感から、この先の社会を形成するシステムとして発展させたいと考えています。

幸せな建築―と言うと少し夢想的ではありますが、私たちはそこに関わる人々が愛着を持って接することができる建築をデザインしたいと考えています。その為には建築が在り続ける長い時間に向けて思考を巡らし、変わりゆく社会状況の中で常に需要を満たす空間を作らなければなりません。空間に可変性を持たすのも一つの解法ですし、変わらない魅力を作ることも一つの解法でしょう。また、ホロニカでは詳細なコスト管理を行います。それは完成する建築への愛着はお施主様と建築家の信頼関係の上に形成されるものであり、建築の設計段階の期間はその為の需要な時間であるからです。私たちはこうした建築設計におけるハード的側面とソフト的側面の両側から愛着を持つに足る建築を作り、それらを”幸せな建築”と呼びたいと考えています。

哲学者Arthur Koestlerは『全体子』―全体を構成する要素がそれ自体、全体としての構造を持つ場合の、要素としての一つの全体―という概念を表す”Holon”という言葉を提唱しました。私たちは都市の一部でありながら、都市の柔軟な寛容性を内包する設計事務所でありたいと考えています。自分たちが何を作るべきかを理解しながら、与えられた状況に呼応する建築を設計すること。それが私たちの仕事です。

 

新築・リノベーション・オフィス・店舗・住宅など幅広くご希望にお答えするご用意をしております。建築を建てたいとお考えの方、お気軽にご相談ください。