Number.10
納得してつくる
コーポラティブハウス作りの魅力

COOPERATIVE HOUSE JOURNAL
2019/03/25

コーポラティブハウスの一番の魅力は、集合住宅で自由設計ができる、という事ですが、その他にも様々なメリットがあります。ポイントは「何事も最後は自分たちで決める」という事。住人は、時間をかけて考え、納得して自分の暮らしを創り上げます。

□納得の価格と内容
一般的な分譲住宅の価格には、モデルルームや大規模な宣伝などの広告費が含まれます。コーポラティブハウスは施主が住人で、小規模な建物のため、過度の広告費は必要なく、その分を建設費に充てることができます。また、建設費はじめ全ての見積はオープンのため、内容を納得した上で物事を発注することができます。

□住人が決める維持管理方法
コーポラティブハウスに入居した後は、基本的に住民が管理組合を結成して、自ら建物を管理します。管理、と言っても主な活動は、年1度の組合総会で建物の修繕・改修計画についての検討や見直しを行う事で、一般的な集合住宅の管理と変わりません。清掃等の日常的な管理は、住民の総意で業者に委託する場合がほとんどです。
また、コーポラティブハウスでは、計画時点から組合総会を開くため、住民同士の信頼関係が自然と出来上がっており、入居後も抵抗なく組合総会に出席する住民がほとんどです。住人1人1人が、建物の現状と将来を把握する事で、適切な時期と価格で、修繕や管理を行う事ができます。

□顔見知りの縁が生む、安心感
コーポラティブハウスでは、集合住宅づくりの中で住人同士が自然と顔見知りになります。入居後は、各々独立した生活を送りますが、この縁は日々の生活で効果を発揮します。例えば、建物内に顔の知らない人がいるとすぐ住人でないと分かり、警戒する事ができます。住人の人となりを知っている事が自然とセーフティネットになり、日々安心して生活を送ることができるのです。

※この連載は、大阪市の上町台地で配布されている地域情報誌「うえまち」にて連載しているものを加筆、再構成したものです。